標準モデルと「改」仕様のどちらを選ぶべきかというご質問を多くいただきます。この二つのモデルは単純なパワーの優劣ではなく、お客様の「エンジンの構成」によって最適な選択が変わります。
例えば、ボアアップ車両であってもノーマルヘッドにハイカムを組み、キャブレターはノーマルもしくはPC20程度といった、いわゆる「ライトチューン」の構成であれば、標準モデルのSEIRANが最も適しています。このモデルは中低速域での扱いやすさを重視して設計されております。
逆に、こうした仕様のエンジンに「改」を装着した場合、もちろん走行自体は可能ですが、標準モデルに比べて排気の抜けが良すぎるため、高回転まで気持ちよく回りますが、低中速域で車体を前に押し出すトルクが痩せてしまい、扱いにくい特性になる側面があります。
一方で、ボアアップに加え、ビッグヘッドや大口径キャブへの換装といったハイチューンを施し、エンジンの出力特性が高回転型に味付けされてる車両の場合は、改仕様をおすすめいたします。
もちろん標準モデルのSEIRANでも十分に性能を引き出せますが、改仕様は内部の管積を最大化して中高速域での排気効率に特化しているため、高回転時に大口径キャブ、ハイコンプピストン、ビッグヘッドなどによって吸い込まれた大量の新気を、いわゆる糞詰まりにならずに吐き出すことが目的になります。
「改」という名称から、こちらの方が一律に速いというイメージを持たれやすいですが、実際にはエンジンチューニングの内容や走行スタイルによって、最適な出力特性は異なります。
実際、ノーマルのカブ90に「改」を装着すると、平地での最高速は少し伸びますが、出だしのトルクや峠の坂道での3速での粘りは標準の ZS-90L が勝りますので、トータルな走りでは、標準モデルの方が扱いやすく、結果として「速い」と感じました。
最終的には、最高出力を追い求めるのか、それとも常用域での扱いやすさを優先するのかということになります。
なお、音量に関しては、改仕様の方が若干アイドリングは大きくはなりますが、同じ多段膨張式構造を採用しているため、基本的に静かな社外マフラーで体感としては、ほとんど差を感じられないレベルです。
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