スーパーカブは耐久性に優れたバイクとして有名ですが、エンジンオイルの消費が進んでいることに気づかず、知らぬ間に焼き付くトラブルが意外と多いのをご存じでしょうか?
特に夏場の猛暑や長距離走行、高負荷運転ではエンジンオイルが減少しやすく、定期的にチェックをしないと、気づいたときにはオイルがほぼ空という事態になりかねません。最悪の場合、そのまま走行を続けてエンジンが焼き付き、修理不能になるケースもあります。
今回は、スーパーカブにおけるエンジンオイルの消耗メカニズムと、焼き付き防止のための対策について解説します。
スーパーカブでエンジンオイルが消耗する理由
スーパーカブはシンプルで丈夫なエンジン設計ですが、エンジンオイルの容量が少なく、特に以下のような条件ではオイルの減りが早くなります。
高温環境でのオイル蒸発・劣化
スーパーカブは空冷エンジンのため、夏場の外気温が35℃を超えるような環境で走行風があたらない渋滞のような場合は、油温が120℃以上に達することも珍しくありません。
高温になるにつれてオイルも微量ですが蒸発がしていき、オイルが気づかぬうちに減っていくことがあります。
高回転・長距離走行によるオイル消費
スーパーカブは小排気量ながら高回転で走る設計になっており、長距離走行や高速巡航を続けると、どんなエンジンオイルでも高温になるにつれて粘度低下してサラサラになります。
そうなることでピストンリングの隙間に入り込みやすくなり、その結果、オイルが燃焼室に流れ込み燃えてしまう(オイル上がり)ことがあります。
これは正常なエンジンでも、起こりうる現象なので問題ないのですが、オイル容量が800mlしかないスーパーカブでは少量のオイル上がりでも距離が重なれば深刻なのです。オイル消費が進むと油量が減り、潤滑や冷却が十分に行われなくなり、焼き付きのリスクが高まります。
メンテナンス不足
「カブは頑丈だからオイル管理を適当にしても大丈夫」と思っていませんか?
実際には、オイル交換をさぼったり、オイル量チェックをしなかったりすると、エンジン内部で潤滑不足が発生し、焼き付きにつながるリスクが急上昇します。
特に長距離ツーリングの前には、オイルの状態を確認し、必要なら交換・補充することが必須です。
スーパーカブの焼き付き防止対策
エンジンオイルが減少して焼き付きに至る事態を防ぐために、以下のポイントを意識しましょう。
✔ 給油時に油量確認の癖を毎回つける
✔ オイルが減る前に足す習慣をつける
スーパーカブはメンテナンスを適切に行えば、驚くほど長持ちするバイクですが、エンジンオイルがゼロになったらどんなバイクでも焼き付きます。
「オイルが減る前に足す」という意識を持つことが、カブを長く乗り続ける秘訣です。
カブ乗りの皆さん、次のツーリングの前にはオイルチェックとオイル消費が激しいエンジンの場合は予備オイルを携行を忘れずに!
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